不動産収支分析のためのWEBサービス「CYARea! (ちゃりー)」
この度、不動産経営者や不動産経営に関わる専門家の皆さんに向けて、手数が掛かって煩雑になりがちな不動産評価分析(Valuation)の支援を軸として、収益不動産への新規投資判断や保有物件に係るパフォーマンス験証の加速を実現させる「CYARea!(ちゃりー)」というWEBサービスを始めてみました。
CYARea!は、価格可視化や資金調達、仲介・管理業務の基底となるべき収益不動産の経営状況分析をビッグデータに拠って可能とし、投資サイドの方に限られず、不動産の運用に携わるお仕事をされる方ならどなたにとっても有用と感じられる情報が得られるサービスになっております。
開発サイドのフェーズとしては、まだベータ版(仕様や性能が最終形まで達していないものの、相応のファンダメンタル分析機能まで実装してみたもの)の位置付けなのですが、宜しければ紹介させて頂ければと思います。
CYARea! (ちゃりー)について
日本国内で多数見られる不動産テックはほとんどが住宅系
日本国内で近年多数見られる不動産テックは、そのほとんどが住宅系です。それも住宅賃貸に関連するものが多く、売買に関するものだと中古住宅(マンション)投資がメインの活用場面に置かれています。しかし、これらは、不動産業界全体の市場規模からみると、かなり狭い領域であるように思われます。
AI査定が生み出す価値とは何でしょう。
不動産テックの類型として、人工知能(AI)を使った住宅の価格査定(推定)システムというのもあります。AIが正であるとすれば、例えばAIを株式投資判断に活用して選別させた有望銘柄に投資し続けていれば高確率で高収益を維持していけるわけですが、その水準に達しているでしょうか。ブラックボックスといわれるような出力結果の内部の構造は、信頼足る然るべき専門家がそれぞれ構築しているのでしょうか。精度の責任は構築者の能力レベルに依存されるのでしょうか。趨勢としては、情報収集について精緻化されるとAI投資の勝率は高まっていくように思われますが、その結果として、市場参加者のほとんどがAI査定を投資判断に活用するとなれば如何でしょう。例えば、金融機関等の債権者が担保価値の「参考」としてAI査定を活用する場合、その手軽さが魅力的なように考えられますが、現実にトレードを行って実損益を発生させる基準として使用するのであれば話が別のはずです。投資は常に勝者と敗者とを分けるものだと思います。
AI査定が生み出す価値とは何でしょう。金融テックでの話に逸れましたが、不動産テックでも同類の疑問が抱かれないでしょうか。市場環境は常に変化しますし、地震・火災・災害などの不可抗力で毀損するリスクも不動産にはあります。よって、万が一滅失してしまうことになったとしても心身ともに耐えうるような投資ロジックこそ不動産投資家は大切にされた方が望ましいように思われます。
CYARea!は事業用⼀棟収益不動産まで対象とした経営分析サービスです
CYARea!は、住宅系だけでなくオフィスビル・商業施設・ヘルスケア・ロジスティクス・底地など幅広い用途に対応しており、収⽀の相関関係がより複雑化する⼀棟収益不動産や事業⽤不動産(Commercial Real Estate)なども分析可能です。分析では、現在保有中の不動産と購⼊検討中不動産との⽐較や組合せを可能として、代替競争関係にある不動産の例⽰、⽐較機能なども備える便利なサービスです。
収益不動産は経営されていくべきもので、投資してアガりのアセットではないという立場に立っています。不動産は、各種経営指標(収支項目)を投資家サイドが経営・コントロール可能であり、単に議決権が付与されるだけの株式投資とは、そこが大きく異なります。一方で、株式保有では、選任された優秀な経営者が会社の新陳代謝を勝手に図ってくれますが、不動産保有では単に放っておくと経年劣化してしまいます。CAPEX(Capital Expenditure:資本的支出)やFF&E(Furniture Fixture and Equipment:家具・什器・備品)リザーブなどの判断について、その責任は投資家へより直接的に帰属しています。
そこで必要となる経営判断の際にお役に立つような情報を皆さんと共有できるのが当サービスであり、CYARea!では、ビッグデータに拠る経営インデックスや分析ポイントを多⾯的に取り揃え、これから不動産投資を始めようとする方や投資の経験知識が浅いスタッフでも登録後すぐに付加価値の高い収益不動産分析が可能となります。
不動産は一般の金融資産と比べて流動性が低く、その投資においては、希望する時にすぐに売却出来ない可能性があるといった非流動性リスクを抱えることになります。よって不動産投資に際しては、トレンドを掴んで含み益を出すようなテクニカルに頼るよりも、経営的視点で収益の持続可能性や成長余地に関する分析を本来は踏まえていくべきだと考えております。
もし将来的には、評価分析(Valuation)機能に重点を置くサービスとして、投資インデックス情報の整備等を通じ、国内における不動産投資市場の成熟に微力としてでも寄与出来ることになれるなら望外の喜びです。
ベータ版リリース記念「初回有料会員登録から60日間無料」
不動産の評価分析(Valuation)やアセットマネジメント(資産形成や運用、保全を行う業務)などで培ったノウハウをWEBサービスとして活用可能にすることで、出来るだけ多くの皆さんにその効用を共有して頂けるよう目下邁進しておりますので、ご関心を持たれた方には是非一度触ってみていただきたいと思っております(多く並べられてはおりませんが、会員登録無しで触れる機能、登録後無料で利用できる機能をご用意しております)。手続き上で一度クレジットカードの登録を経て頂きますが、暫くはベータ版リリース記念として、初回有料会員登録から60日間最上位(プレミアム)の会員機能まで無料で利用可能です(60日間の間に無料会員までステータスを戻すと料金が掛からないようにしてあります)。
実のところ、ベータ版がリリースできたといっても、機能の追加・改善やUI改良など、手に余るようなタスクをまだまだたくさん抱えており憂鬱です。
しかし、ユーザーになって下さる皆さんにとって望ましいサービスを作り込むんだ、という気概(と意地)で走っておりますので、お気づきになられた不具合や叱咤などがありましたらTwitter(ツイッター)DMなどでも是非ご連絡いただけると幸いです。
twitter: @CYARea_jp
よろしくお願いいたします。
https://cyarea.jp/