CYARea!(ちゃりー)の主だった機能(2021.9版)
CYARea!(ちゃりー)には不動産の評価分析(Valuation)について、自身が欲しい、在れば参考にしたい、と思える定量分析方法をサービスとして盛り込んでいます。それ用に構築してボツったExcelが構想元になっているので当たり前ですが。つまり、業としてValuationやアセットマネジメントを行っている人間が開発サイドにいて、コアユーザーとしてその在り方を追及していくサービスです。
0. シミュレーションについて
ダッシュボード
会員登録完了後、ログインするとダッシュボードが現れます。そこでサイドメニューの「シミュレーション」をクリックすると、物的事項・資金条件・年間収支について入力する箇所が出てきます。これらの欄について入力を進めるとCFシミュレーションとSCOREMAPが表示されます。
CFシミュレーションとSCOREMAP
CFシミュレーションでは赤線で示すCFによって各年のDSCR(Debt Service Coverage Ratio:元利金返済カバー率)の程度などを確認できます。各年CFがマイナスになる(DSCRが1未満になる)ような場合、金融機関からの借り入れが難しい資金繰りといえます。SCOREMAPでは、入力に従って所定標本数の不動産情報に基づいて算出された各収支項目の評価パラメータが表示されてきますので、入力忘れや異常値などをご確認頂きながら入力が進められます。
ここの機能は「物件簡易診断」で会員登録無しでも試用できますので、当WEBサービスの触り心地を簡単に確認してみて頂ければと思っております。
1. 会員設定でトライアルキャンペーンを体験する
無料会員からプレミアム会員へ(初回有料会員登録から60日間無料)
ダッシュボードのヘッダーバーにあるユーザー名より「設定」をクリックすると、支払い情報登録と会員ステータスの変更が行え、有料会員へのステータス変更のみでトライアル体験に必要な手続きは完了です。暫くはベータ版リリース記念として、初回有料会員登録から60日間最上位(プレミアム)の会員機能まで無料で利用可能にさせて頂いておりますので、CYARea!の機能を体感頂くために、是非プレミアムに一度アップグレードして見て頂ければと思います。(60日間の間に無料会員までステータスを戻すと料金が掛からないようにしてあります)
この設定画面で会員ステータスを無料会員までダウングレードすればいつでもサービスの解約が可能になっておりますのでご安心ください。
なお、CYARea!では全ての通信が暗号化(SSL)されており、クレジットカード決済の環境は、国際カードブランドによって策定・管理されているPCI DSSを完全準拠したPAY.JP(BASE, Inc.提供)で運用しております。
2. 個別不動産を登録する
CYARea!の体験を始めよう
有料(プレミアム)会員登録後、サイドメニューの「物件管理」にある「物件情報登録」をクリックすると、基本情報・物的事項・権利態様に関する事項・借地権・年間収支について入力する箇所が出てきます。シミュレーションと同様にこれらの欄へ入力を進めて登録をしてみてください。もちろん後から修正は可能ですので初めてのときはお気軽に打ってみて頂ければと思います。
そして、まず1物件目を「登録」して頂くことでCYARea!の体験が始まります。
3. 個別不動産の収支分析について
収支項目別に分析比較する
サイドメニューの「収支・分析」にある「物件別収支分析」をクリックすると、下図のような情報が一覧で見られるようになっています。選択した不動産の各収支項目について、所定標本数の不動産情報に基づいて算出された各収支項目の比較値と比較可能な形態で同一画面に提示しています。
とりあえずこのページを確認してみることで、投資対象としてアリかナシかの初期的な判断が行えるようになっておりますが、もう一歩進んで、お手元でキャッシュフローの変動リスクなどをストレステストする際の参考情報としてもご活用頂ければと考えております。
・分析事例> 失敗できない不動産投資 CaseStudy -山形駅前通ビル-
・分析事例> 【収益不動産】失敗投資と成功投資の違い?-実例で分かる投資前分析-
物件概要書の蓄積ドリルを始めてみる
ここでは、手元に回ってきた(不動産業者から紹介された)物件概要書を蓄積されていくドリルをお奨めしたいと思っております。
アパートやマンションなどの収益不動産投資では、虚偽の内容を記載したレントロールを見せられ、相場より高い値段で買わされるといった被害が生じています。ほかにも、売主が空室へダミーの入居者を入れて高い値段で売りつけるといったケースもあります。一方で、これは偽装とは異なりますが、売却を視野に入れた不動産について、極力費用を節約して運用したくなるのは売主の立場としては通常です。しかし、これにも限度があり、各種法定点検における違法状態や、有事の際の毀損リスクを保険でカバー出来ていない状態などが数年に亘って放置されている物件も少なくありません。物件購入時に引き継がれた管理契約などの見直しは定期的に行っていますか?
「物件別収支分析」では、各収支項目の在り処を一目で確認出来ますので、収益性に優れる物件なのか、費用性に優れる(あまり費用を掛ける必要のない)物件なのか、などについて簡単に把握でき、ドリルによって、手元に集まる物件概要書の所感をストックしていくことで、投資効率を向上させていく(投資ロジックを学習していく)ことが可能になります。
4. ポートフォリオ分析について
購入検討中の不動産を比較検討
さらに保有中の不動産情報について、購入検討中の不動産などとの比較検討を行えるのがサイドメニューの「収支・分析」にある「ポートフォリオ分析」です。
ここでは、基本情報として各物件に設定した「ステータス(保有中・売却済み・検討段階・検討中止)」より、さらに個別物件へフォーカスすることもでき、ポートフォリオへの各物件のインパクトをそれぞれ確認することが出来ます。また、下図のような情報が一覧で見られますので、NOI・取得価額・利回り・スコア・各収支項目の在り処などについて比較検討が可能です。
投資ロジックについて考えを深める
こうしてポートフォリオにおける各物件の位置付けを整理することで、今後売却を視野に入れるべき物件や、補強していきたい物件の性格などを把握できるほか、物件概要書の確認ドリルでストックしたものについて、改めてその特徴などを再吟味できます。この機能を使いこなすことで、自らの投資ロジックについて考えを深めていくことが可能になります。
5. BANKでスクリーニングしてみる
代替競争関係にある不動産を比較してみよう
CYARea!では、評価パラメータ算出のためのカテゴライズ等による代替競争不動産の表示を「物件別収支分析」で行っております。プレミアム会員になっていただきますと、サイドメニューの「収支・分析」にある「BANKの閲覧」において、下図のような一覧表が見られます。アセットタイプ(用途)・地域・延べ床面積・築年数(登録時)などでスクリーニングし、代替競争関係にある不動産を比較することで、保有中の不動産情報や購入検討中の不動産などの強みであったりウィークポイントなどが見えてきますので、是非一度お試しください。
6. レポートとサブユーザーについて
各種レポート機能を使いこなす
CYARea!では、登録した物件について、簡易査定書・事業計画書・賃貸借状況一覧・月次収支表・年度実績表・修繕履歴表・物件概要書・確定申告書(様式)など各種レポートの登録・閲覧・出力が可能です。
いま現在、Excelで管理されている不動産情報をWEBサービス上での管理へ移行することで、いつでもどこからでも各種情報へアクセスすることが可能になるほか、「設定」には、下図のような「サブユーザー」機能がありますので、これを活用することで、不動産経営者と管理会社などを繋ぐ業務支援ツールなどとしても利用することができます。
サブユーザー機能を活用する
例えば「物件の追加(物件の新規登録)」権限を設定したサブユーザーを管理会社に割り当てておくと、当サービス上で収支管理報告を実施していくことが可能になり、管理会社も毎月のレポート印刷・封入・郵送作業などから解放されます。
このケースで、もし管理会社を変更する場合には、関連付けを解除し新たなサブユーザーを関連付けることで、円滑に物件情報を引き継がせることが可能です。
ほかにも被相続予定人が、相続予定人をサブユーザーとしておくことで、相続開始前から物件管理の権限移譲を始められるほか、ポートフォリオを踏まえた相続対策、各物件についての質疑応答などもスムーズに進めておくことが可能になります。
7. 結びに
以上、主だった機能について駆け足で紹介させて頂きましたが、CYARea!の活用によって、価格可視化や資金調達、仲介・管理業務の基底となるべき経営状況分析の負荷を最小限に抑えることが可能となり、新規投資判断や保有物件に係るパフォーマンス験証について、種々の討議や判断の加速が実現いたします。
ようやくベータ版をリリースしたとはいえ、機能の追加・改善やUI改良など、手に余るようなタスクをまだまだたくさん抱えており、皆さんとより良いサービスを作り込んでいけたらと思っておりますので、ご関心を持たれた方には是非一度触ってみていただきたいと思っております。
よろしくお願いいたします。
https://cyarea.jp/
twitter: @CYARea_jp